トロッとした粘りが特徴のカスピ海ヨーグルトは、おいしく食べて腸活ができたり、お料理にもつかえる便利なヨーグルトです。
さらに自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りすることができるので、経済的にも人気ですよね。
ただ、簡単に手作りできる反面、衛生面で不安に感じることがあるかもしれません。
そこでこの記事では、カスピ海ヨーグルトの危険性や、自家製のものを手作りして食べるときの注意点、さらには腐ったときの見分け方について解説していきます。
注意点を知って、安心安全にカスピ海ヨーグルトを楽しみましょう!
カスピ海ヨーグルトに危険性はある?
カスピ海ヨーグルトには手作りすることによる衛生上の危険性がありますが、カスピ海ヨーグルト自体に危険性があるわけではありません。
カスピ海ヨーグルトは種菌を植え継いで作るため、雑菌の繁殖をうまく防げないことがあります。
特に、自家製のカスピ海ヨーグルトには「黄色ブドウ球菌」という菌が繁殖している可能性があり、これが食中毒を引き起こす原因となることがあります。
黄色ブドウ球菌食中毒は、細菌が分泌する毒素によって引き起こされる腸炎の一種で、口にすることで吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状があらわれます。
黄色ブドウ球菌自体は熱に強くないものの、エンテロトキシンという黄色ブドウ球菌が作りだす毒素は耐熱性が高いので、加熱したからといって安心できません。
また、黄色ブドウ球菌食中毒は汚染された食品を食べてから1~5時間ほどで症状が現れ、数時間から半日ほど症状が続くのが一般的です。
また、カスピ海ヨーグルトを毎日食べ続ける場合、過剰摂取による腹痛や下痢のリスクがあることにも気をつけましょう。
特に冷え性の方は、冷たいまま食べることでお腹や身体の冷えを悪化させる可能性があるので注意してくださいね。
カスピ海ヨーグルトを安全においしく食べるためには、適量を適切な温度やタイミングで食べることが大切です。
私たちの生活の中にはいたるところに菌が潜んでいるので、食品を正しく扱わないと食中毒を発症する危険性があります。
このようなことからも、自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りする際の注意点について気になるところですよね。
そこで次に、カスピ海ヨーグルトを手作りする時の注意点や正しい作り方についてご紹介します。
自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りする時の注意点は?
カスピ海ヨーグルトを手作りする際に注意すべき4つのポイントを解説します。
温度や時間管理を徹底する
カスピ海ヨーグルトは20~30度で発酵するため、季節や朝晩によって保管場所や時間を調節しましょう。
夏場は夜に発酵させるのがおすすめです。
また、発酵時間は8時間~48時間以上と幅があるので、こまめに現物をチェックすることが必要です。
固まったらすぐに冷蔵庫へ入れましょう!
30度を超えると菌の力が弱まり発酵しなくなります。
市販されている一般的なヨーグルトメーカーを使うと設定が40度になっているため、種菌の発酵力がなくなってしまうので注意してくださいね!
種菌を定期的に新しくする
植え継ぎ回数が増えるごとに雑菌が増えることは避けられないので、定期的に新しい種菌に変えましょう。
できれば1カ月ごと、最低でも3カ月での取りかえがおすすめです。
まだ使えるだろうと思う気持ちもわかるのですが、新しい菌にすると粘り気や味など、それ以前との違いもよくわかります。
なにより安全においしく食べるためにも、もったいないと考えずに定期的に種菌を新しいものにする様にしましょう。
使用前に器具を消毒する
使用する容器やスプーンをしっかり熱湯で殺菌処理しましょう。
殺菌には煮沸殺菌が一番良いですが、お湯がたくさん必要になりますし面倒ですよね。
そのため熱湯を容器とスプーンにかけるな熱湯消毒でも大丈夫ですよ。
その際はまんべんなく熱湯をかけるようにしてくださいね。
新しい牛乳をつかう
カスピ海ヨーグルトを作るときにつかう牛乳は、未開封または開封直後の新しいものを使うようにしましょう。
牛乳は雑菌が繁殖しやすいので、開封したら賞味期限に関わらず2〜3日程度で飲み切るのが理想です。
開封してしばらく経った牛乳をつかうと、雑菌が繁殖している可能性があり、それをつかうことによって食中毒を発症するリスクがあります。
カスピ海ヨーグルトを安心して食べるためにも、使う器具や材料はできる限りの準備が必要ですね。
次に、自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りするときの正しい作り方を4Stepでご紹介します。
自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りするときの正しい作り方は?
安全においしく食べるためにも、ここでは自家製のカスピ海ヨーグルトを手作りするときの正しい作り方についてお伝えしますね♪
耐熱容器をつかってカスピ海ヨーグルトを作る場合
- 牛乳500ml
- 種ヨーグルト50g(粉末種菌なら3g)
- 熱湯殺菌したふたの付いた耐熱容器
※密閉することが大切なのでふた付きのものを使いましょう - 熱湯殺菌したスプーン
【自家製カスピ海ヨーグルトの作り方】
- 熱湯消毒した容器に牛乳を半分(250ml)入れます
- 種菌を入れた後スプーンでよく混ぜ、残りの牛乳(250ml)をそそぎます
※種菌を入れすぎると固まりにくくなるので注意 - 再度スプーンでよく混ぜます
- ふたをして発酵させ、様子を見ながら固まったら冷蔵庫へ入れます
※固まりかけの容器をふるとその後固まりにくくなるので、傾けてみて固まいる様子なら冷蔵庫へ
種菌用としてとっておく場合は、できてすぐのヨーグルトの真ん中をとって保存するようにしましょう!
牛乳パックを使ってカスピ海ヨーグルトを作る場合
耐熱容器をつかって作るのが面倒な場合に、簡易的に牛乳パックをつかって作る方法もご紹介しますね♪
- 牛乳500ml
- 種ヨーグルト50g(粉末種菌なら3g)
- 熱湯殺菌したスプーン
【牛乳パックをつかった自家製カスピ海ヨーグルトの作り方】
- 種菌を牛乳パックに入れます。
- 熱湯殺菌したスプーンでよくかき混ぜます。
- 開け口をしっかりしめ、発酵させます。
耐熱容器を使って作る場合よりも工程が少なくすむので、カンタン手軽に作りたい場合は牛乳パックをつかって作る方法がおすすめです♪
カスピ海ヨーグルトがうまく固まらない場合
もし、手作りしたカスピ海ヨーグルトがうまく固まらないようであれば、以下の点を確認してみてください。
- 発酵温度は適切ですか。温度は20〜30℃(最適は27℃)に保ちましょう。特に夏場は常温に置いておくのは心配と思うので、夜に発酵させるなどの工夫して適温を守りましょう。
- 容器を振ってしまうと固まりにくくなります。静かにかたむけてみて固まっているか確認しましょう。
- 種菌ヨーグルトが多すぎませんか。牛乳の1/10程度が目安です。
- 容器を熱湯消毒していないと雑菌によって固まらないことがあります。中に水滴が残っていても大丈夫ですが、ふきんで拭くのは雑菌がつくためNGです。
注意点をおさえて、正しい手順でおいしいカスピ海ヨーグルトを作りましょう。
カスピ海ヨーグルトが腐ったらどうなる?
カスピ海ヨーグルトが腐ったときの特徴を知っておくと、食べれるかどうかの判断材料になりますね。
カスピ海ヨーグルトが食べられるかどうか迷った場合は、以下の点を確認してみてくださいね。
- 見た目 → 表面が薄茶色、ピンク、表面だけでなく中まで黄色い。
- 触感 → 粘りがなくサラッとしていたり、スプーンですくうと糸を引く。
- におい → すっぱいニオイが強かったり、冷蔵庫に嫌なにおいが充満している。
- 味 → 食べたらピリピリする、すっぱい味が強すぎる。
カスピ海ヨーグルトの表面に水分が浮いていたり、表面は黄色いが中は白い場合は食べても大丈夫です。
ただ、色やにおいに明らかな変化がなくても細菌が繁殖していることもあります。
市販のものは賞味期限(おおよそ一週間程度)を目安に、自家製のカスピ海ヨーグルトは上記の点を確認しながら早めに食べ切るようにすると安心ですよ。
カスピ海ヨーグルトの賞味期限は?
カスピ海ヨーグルトの賞味期限は、市販か自家製か、そして使う器具や保存状態によっても異なります。
カスピ海ヨーグルトの種菌を販売しているメーカーによれば、冷蔵庫に保管して1週間以内となっています。
1週間以内に食べきれない分は、できてすぐのものを冷凍保存するのもおすすめです。
作ってから1週間たってしまった場合、食べられるかどうかは保存の状態にもよるため、先ほどお伝えした判断基準をもとに傷んでいないか必ず確認してくださいね。
最終的には個人にゆだねられるところですが、基本的には一週間を目安に早めに食べきるようにしましょう!
カスピ海ヨーグルトの保存方法は?
カスピ海ヨーグルトの保存方法には、常温保存と冷蔵保存、冷凍保存の3つがあります。
以下でそれぞれについて詳しくご紹介しますね!
常温保存
カスピ海ヨーグルトを作る過程で発酵中は常温で保存しましょう。
発酵するまでの時間は、夏場は8~24時間、寒くなると48時間以上かかることもあります。
カスピ海ヨーグルトが発酵するのに適した温度は20~30℃(最適27℃)です。
30℃以上になると菌の発酵力が弱まってしまうので、注意してくださいね!
冷蔵保存
カスピ海ヨーグルトに粘り気が出てきて発酵が終わったら、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
ドアポケットのような揺れや温度が変わるような場所ではなく、冷蔵室内に保管するようにしましょう。
ただし、チルド室や冷気の吹き出し口付近に保存すると凍ってしまう可能性があるので注意してくださいね!
冷蔵庫での保存期間は一週間程度を目安にするのがおすすめです。
冷凍保存
カスピ海ヨーグルトは、冷凍保存もすることができます。
冷凍保存のデメリットとしては解凍することで分離してしまい、多量の水分(ホエイ)が出てしまうことです。
その結果、ヨーグルトの本来の滑らかな食感や風味が損なわれてしまいます。
ただし、水分分離しても食べられますし、牛乳と混ぜることで元のカスピ海ヨーグルトになりますよ。
逆に、冷凍保存のメリットとしては長期保存かできること、そして冷凍保存したカスピ海ヨーグルトは種菌としても使えます。
冷凍すると1ヶ月程度保存できるので、食べきれないときは冷凍保存するのがおすすめです。
解凍は電子レンジや加熱などせずに、冷蔵庫か常温で自然解凍するようにしましょう。
いずれの方法でも、容器を密閉する、温度変化に気を付ける、振らないことが大切です。
カスピ海ヨーグルトを適切に保存することで、安心して食べることができますよ。
カスピ海ヨーグルトに危険性はある?自家製の注意点や腐るとどうなる?まとめ
カスピ海ヨーグルトの危険性や手作りする時の注意点、腐ったらどうなるのか、といったことをお伝えしましたを。
自家製のカスピ海ヨーグルトは手作りするものなので、危険性はゼロではありません。
そのため作る時は使用する器具をしっかり熱湯消毒し、常温で発酵が終わったらすぐに冷蔵保存するようにしましょう。
食べきれない時は冷凍保存しておくといいですね。
いろいろなアレンジができるのが、ヨーグルトのよいところです。
特にカスピ海ヨーグルトは酸味が弱いので食べやすく、胃酸にも強いので活きたまま腸に届くのが特徴です。
手作りする上での危険性を知ったうえで注意点を守り、カスピ海ヨーグルトを安心・安全においしくいただきましょう!