牛乳は冷蔵庫など10℃以下の場所で保存しなければなりませんが、たまにやってしまいませんか?
牛乳の常温放置…。
- 買い物から帰宅して、しばらく常温に放置しちゃった…!
- こどもが牛乳を飲んでそのまま机の上に出しっぱなし…!
- 料理に使って冷蔵庫にしまい忘れちゃった…!
なんてこと、意外とありますよね。
ついついやっちゃうんだよね~
開封してしまった牛乳の常温放置はダメでも、未開封であれば少しくらい常温放置してしまっても大丈夫と思っていませんか?
また、夏より冬の方が気温が低いので、少しくらい常温放置しても大丈夫!と思っているかもしれません。
しかし常温放置してしまったその牛乳、一体いつまでなら安心して飲めるのか知っておいて損はありませんよ!
そこでこの記事では、
- 牛乳の常温放置は未開封なら大丈夫なのか
- 冬や夏に牛乳を常温放置してしまった場合、何時間までなら安心して飲めるのか
ということについてお伝えします。
ついつい牛乳を常温放置しちゃうあなた、必見ですよ!
ぜひ参考にしてみてくださいね♪
牛乳の常温放置は未開封なら大丈夫?
結論から言うと、未開封といえど常温放置してしまった牛乳を”飲んでも大丈夫!”と言うことはできません。
牛乳は基本的に10℃以下の場所で保存する必要があるので、それ以外の環境で放置してしまった牛乳を飲んでも大丈夫と言うことはできないんですね。
ただし例外もあり、”未開封の状態であれば常温に放置しても大丈夫!”という牛乳もあるんですよ!
そこで牛乳の種類ごとに、常温放置してしまった場合について詳しくご紹介しますね♪
牛乳は大きく分けて3種類に分類されるよ!
高温殺菌・超高温殺菌牛乳
高温殺菌・超高温殺菌牛乳は、120~150℃で1~3秒間加熱殺菌された牛乳で、原則10℃以下の冷蔵庫内で保存する必要があります。
後ほどご紹介する”低温殺菌牛乳”よりも賞味期限は長めで、短時間であれば常温放置してもすぐに飲めなくなるということはありませんよ。
ただし、室内の温度や湿度などにも影響されるので、”短時間なら大丈夫”と思わずに、牛乳の劣化を防ぐためにもできるだけ早く冷蔵庫内に戻すようにしましょう!
高温殺菌・超高温殺菌牛乳は”基本的に常温放置NG”と覚えておけば間違いないね!
開封後は安全においしく飲むためにも、10℃以下で保存し、2~3日以内に飲み切るようにしてくださいね♪
低温殺菌牛乳
低温殺菌牛乳は63~65℃で30分間加熱殺菌された牛乳のことで、生乳本来の風味を楽しめますが、高温殺菌・超高温殺菌牛乳に比べて消費期限が短めで傷みやすいのが特徴です。
そのため、短い時間であっても常温で放置しないようにしましょう。
低温殺菌牛乳は高温で加熱処理しないため、賞味期限が短めといったデメリットがある一方で、鮮度にこだわった新鮮な生乳が使われていることが多いです。
また、低温で加熱しているためタンパク質の変性が起こりにくく、生乳に近い味わいを楽しめるといったメリットもあるんですよ!
3種類ある牛乳の中でも低温殺菌牛乳は特にデリケートなので、お料理で使ったり牛乳をコップに入れた後は、そのまま放置することなくすぐに冷蔵庫に戻すようにしてくださいね!
低温殺菌牛乳を買ったら”すぐに冷蔵庫”と覚えてね!
常温保存可能牛乳(ロングライフ牛乳)
ロングライフ牛乳は牛乳を超高温で瞬時に滅菌し、無菌状態のまま高い気密性を持つ容器に入れられます。
超高温加熱処理法(UHT処理)と言われ、食品を滅菌するための加熱方法だよ。
すべての微生物が破壊されるんだって~ビックリ!
そのため、未開封の状態であれば常温で約2~3ヶ月間保管可能なんですよ!
ロングライフ牛乳が長期保存可能な理由は、135℃~150℃で3秒~5秒間加熱殺菌して無菌状態にしているというだけでなく、光や空気といった菌の繁殖を促す要素を遮断することで牛乳の鮮度を保っているということもあります。
気になる栄養価やお味ですが、一般的な牛乳とほぼ変わりませんよ♪
味や栄養が一般的な牛乳と変わらないなら、いざという時の保存食としても便利だね!
常温で約2〜3ヶ月も保存できるので、災害時の備蓄品やアウトドアのときにも活用できますね!
ちなみに牛乳メーカーの問い合わせ窓口へ連絡して、単刀直入に”常温放置した牛乳は飲んでも大丈夫か”聞いてみました。
その結果、
- メーカーで常温保存は推奨しておらず、何時間までなら大丈夫と明確な判断はできかねる
- 10℃以下の冷蔵庫内で適切に保存された牛乳以外については、一律に判断することはむずかしい
といった回答が返ってきました。
適切な保存をしていない牛乳を飲んで万が一お腹を壊したとしても、それを推奨していないメーカー側に非はないということになりますね。
そのため、常温放置してしまった牛乳を飲むようであれば、自己責任のもと飲むようにしてくださいね。
牛乳の常温放置は冬だと何時間まで?
牛乳を常温放置してしまった場合、冬だと何時間までなら大丈夫か気になりますよね。
結論からお伝えすると、上記でお伝えした通り牛乳の種類によって安全に飲める期間は異なります。
ロングライフ牛乳は未開封であれば約2〜3ヶ月常温で放置しても大丈夫ですが、それ以外の牛乳のであれば常温に放置してはいけません。
冬は外の気温が低くても室内の温度は暖房により20℃前後と暖かくなっているので、牛乳を適切に保存するには温度が高すぎるんですね。
そのため、冬といえど暖かい室内に常温放置してしまった牛乳は安全とはいえない、ということになります。
買い物から帰ってくる時の外の気温は、冬の場合10℃以下が多いから安心!
高温殺菌・超高温殺菌牛乳は常温放置してもすぐに飲めなくなると言うわけではないので、気づいたらできるだけ早く冷蔵庫に戻すようにしましょう。
また、低温殺菌牛乳を常温放置してしまった場合は、高温殺菌・超高温殺菌牛乳に比べて劣化するのが早いです。
そのため牛乳を飲む前に傷んでいないか、状態をしっかり確認するようにしましょう!
後ほど常温放置して傷んでしまった牛乳の見分けかたについてご紹介しますので、当てはまるものがないか確認してみてくださいね!
牛乳の常温放置は夏だと何時間まで?
夏は冬よりも気温が高く、牛乳の温度変化も大きくなりがちなことから、常温放置してしまった牛乳は冬に比べて劣化も早くなります。
そのため、ロングライフ牛乳以外の牛乳を常温放置してしまった場合は、基本的に飲まないようにするのがおすすめです。
気になるのが夏場の買い物帰りだと思いますが、保冷バックを持っていき、できるだけ牛乳の温度変化を小さくするのが大切ですよ。
ただ、少しの間牛乳を常温放置してしまったからといって、そのまま捨ててしまうのはもったいないと感じてしまいますよね。
せっかく買った牛乳をまるごと捨てるなんてもったいない…!
10分〜15分程度であれば牛乳を常温放置しても飲めることが多いですが、夏場に生ぬるくなった牛乳を飲むのはなんとなく怖いですよね。
そんな時は牛乳を飲む前に、まずは傷んでいないかしっかり確認するようにしましょう!
次に、常温放置してしまった牛乳が傷んでいないか見分ける方法についてお伝えしますね!
隠し味に牛乳を入れるとまろやかになって美味しいカレーは、”一晩寝かせるとおいしくなる!”と言いますが、そのまま常温で放置していませんか?
カレーを美味しくするために常温で一晩寝かせるその行為、実はとっても危険なんです…
普段からカレーを常温で放置している場合は、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね!
牛乳を常温放置するとどうなる?見た目や味は?
常温放置してしまった牛乳を飲んでも大丈夫かメーカーに問い合わせた際に、傷んでしまった牛乳の見分けかたについても教えてくれたのでご紹介しますね。
メーカーさんが牛乳のセルフチェックの仕方を教えてくれたよ♪
以下のような状態であれば牛乳が傷んでいる証拠なので、当てはまるものがないかチェックしてみてくださいね!
白いかたまりができる
牛乳が傷んでしまったり腐り始めると、本来の牛乳と見た目が異なります。
以下のような状態になっていないかチェックしてみてくださいね。
- 分離してヨーグルトにような見た目になる
- ドロドロととろみがつく
- 牛乳の中にツブツブしたものができる
酸っぱいヨーグルトのようなニオイがする
見た目に変化がなくても、ニオイがいつもの牛乳と異なる場合も要注意です。
牛乳が傷みはじめると、酸っぱいニオイがしたり、不快に感じるような異臭がします。
牛乳はニオイが移りやすい食品ではありますが、あきらかに普段とは異なるニオイがする場合は傷んでいる証拠です。
誤って傷んでしまった牛乳を飲まないように、その場ですぐに破棄するようにしましょう!
舐めてみると酸っぱい・苦い
傷みはじめたばかりの牛乳は、見た目やニオイだけでは判断できない場合もあります。
もし見た目やニオイで牛乳が傷んでいるかわからない場合は、ほんの少しなめて味を確認してみましょう。
少量なめてみて苦味や酸味を感じる場合、その牛乳はすでに傷んでいる状態なので破棄するようにしましょう。
傷んでいる牛乳を舐めてしまった後は、すぐにうがいをして、少量でも飲み込まないようにしてくださいね。
牛乳の常温放置は加熱すれば大丈夫?
常温放置した牛乳は、加熱したからといって飲んでも大丈夫とは言い切れません。
その理由として、牛乳を常温で放置している間に傷んだり腐ってしまっている可能性があるためです。
腐ってしまった食べ物は、加熱したからといって食べられるようにはなりませんよね。
それは牛乳にも言えることで、加熱したからといって傷んだり腐ってしまった牛乳が飲めるようになるわけではありません。
ただし、常温放置した牛乳を加熱することで飲めるか飲めないか判断できる場合もあります。
飲めるかどうか判断に迷う場合は、一度常温放置した牛乳を加熱をしてみましょう!
飲める場合は加熱することで殺菌もできて、より安全に飲めるねー!
牛乳メーカーの方が教えてくれた方法に、透明なコップや容器に牛乳を入れて、電子レンジで1~2分加熱し、状態に変化がないか観察するというものがあります。
もし電子レンジがなければ、お鍋に1カップ程度の牛乳を入れ加熱してもいいそうです。
常温放置した牛乳を加熱をして分離したり、モロモロに固まりはじめる場合は要注意ですよ。
沸騰していないのに泡立つ場合もNGだよ!
加熱することで上記のような状態になる場合、牛乳が腐っている証拠なので飲まずに処分しましょう!
一方、加熱して表面にうすい膜がはり、湯気が出るようであれば飲むことができる牛乳ですよ♪
ただ、適切な保存をしていない以上、常温放置した牛乳を飲んでも大丈夫とは言い切れないので、あくまで自己責任のもと飲むか飲まないか判断してみてくださいね!
常温放置して腐った牛乳を飲んでしまった時の対処法は?
もし、常温放置により腐ってしまった牛乳を飲んでしまった場合、まずは慌てずに体調に変化がないか様子をみましょう。
腐った牛乳を飲むことで、腹痛や下痢といった食中毒の症状が出ることがあります。
ただし、必ずしも食中毒になるとは限らないので、落ち着いて様子を見ることが大切です。
もし下痢の症状が現れた場合は、脱水を防ぐためにもしっかりと水分をとるようにしましょう。
たいていの場合、数時間から半日ほどで症状は良くなることが一般的です。
ただし、ひどい嘔吐や高熱などが続いたり、免疫力が低いこどもやお年寄りなどが食中毒になると重症化するリスクがあるため、そのような場合ははやめに医療機関を受診するようにしましょう。
ちなみに腐った牛乳には”黄色ブドウ球菌”が増殖している可能性があります。
黄色ブドウ球菌が作り出す毒素は100℃で20分加熱しても無毒化できず、胃酸にも耐えるため、体内に入ることで食中毒を引き起こすんですね。
上記のようなことを防ぐためにも、牛乳は10℃以下の環境で適切に保存し、開封後ははやめに飲み切るようにすることが大切ですね!
また、開封後は直接牛乳パックに口をつけて飲んだり、汚れた手で触ることも牛乳の劣化をはやめる原因になるのでやめるようにしてくださいね。
牛乳の常温放置は未開封なら大丈夫?冬や夏は何時間まで? まとめ
常温放置した牛乳は未開封であれば飲んでも大丈夫なのか、冬や夏の場合についてもお伝えしました。
10℃以下での保存が必須な牛乳の場合、常温放置してしまったようであれば未開封の状態であっても安全とは言い切れません。
もし、常温放置してしまった牛乳を破棄するのがもったいないと感じる場合、まずは見た目やニオイ、味などから大丈夫か確認してみましょう。
それでも”傷んでいるかよくわからない…”と言う場合は、加熱してチェックしてみてくださいね。
この記事が未開封の牛乳を常温で放置してしまい、飲めるか悩んでいるあなたの参考になれば幸いです♪