カツオのたたきはスーパーなどでもよく見かける馴染み深い食材ですよね。
それだけに、
- ついうっかり妊娠中にカツオのたたきを食べてしまった…!
- 妊婦なのにカツオのたたきを食べても大丈夫だったかな…
と、後になって気づくことってありますよね。
妊娠中に控えた方がいい魚もありますが、カツオのたたきは一体どうなのでしょうか。
お腹の赤ちゃんや妊婦さんにとって良いならば積極的に食べたいところですが、妊娠中に食べても大丈夫なのかわからないと安心して食べることができないですよね。
そこでこの記事では、妊婦さんはカツオのたたきを食べても大丈夫なのか、お腹の赤ちゃんに悪影響があるか、ということについて詳しくまとめましたのでご紹介します。
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妊婦がカツオのたたきを食べてしまったけど大丈夫?
結論からいうと、妊婦さんにとってカツオはおすすめの魚ですが、カツオのたたきは控えることをおすすめします。
生のカツオにはアニサキスの幼虫が寄生していたり、ノロウイルスやカンピロバクターなどに汚染されていることがあり、食中毒になる危険性があります。
カツオのたたきは表面が炙られているものの、中までしっかりと火が通っているわけではありませんよね。
妊娠中は飲める薬も限られるため、食中毒になってもしっかり治療ができない可能性があります。
妊娠前に問題なく食べていたものでも、妊娠中は抵抗力が下がり食中毒にかかるリスクがあるため、カツオのたたきやお刺身は控えるようにしてくださいね。
また、妊婦さんがカツオを食べる時は中までしっかり火を通してから食べるようにしましょう!
カツオのたたきにつかわれる薬味の中の1つに「みょうが」がありますが、妊娠中にみょうがを生で食べても大丈夫なのか、ということについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
★みょうがの栄養は妊婦におすすめ?!効能や生で食べてもいいかも紹介!
カツオのたたきと一緒に食べるとおいしい”みょうが”ですが、妊婦さんが生で食べてもいいのか気になる場合はあわせて参考にしてみてくださいね。
妊婦におすすめなカツオの食べ方は?
妊婦さんがカツオを食べる時は、上記でもお伝えしたとおり中までしっかり火を通してから食べることをおすすめします。
カツオに寄生しているアニサキスの幼虫は、60度以上で1分以上加熱するか、マイナス20度以下で24時間以上冷凍すると死滅します。
そうなると、”冷凍したカツオを解凍したお刺身なら食べてもいいのでは…?”と思いがちですが、アニサキスの幼虫は死滅しても他のウイルスや細菌が生きている可能性があるんですね。
ノロウイルスは低温・乾燥を好むウイルスのため、温度が低いほど長く生存し続けることができます。
そのため、冷凍によりアニサキスの幼虫は死滅したとしてもノロウイルスが生きていることも考えられます。
ただしノロウイルスは熱に弱いため、食品の場合、85〜90度の温度で90秒以上加熱することにより死滅します。
カンピロバクターも低温に強く、冷凍したとしても食中毒になる可能性がありますが、ノロウイルスと同様に熱には弱いため75度以上で1分以上加熱することで死滅します。
そのため妊婦さんがカツオを食べる時は、食中毒を防ぐためにも中までしっかり火を通してから食べることがおすすめなんですね。
お刺身やたたきのイメージが強いカツオですが、竜田揚げや煮物、照り焼き、お刺身をソテーしても美味しく食べられるんですよ!
ツナ缶もマグロではなく、カツオを主原料としているものもあります。
そのため、サラダなどにカツオのツナ缶を使ったり、サンドイッチにして食べることもおすすめです!
生でも美味しいカツオですが、実は煮ても焼いても揚げてもおいしいのです♪
カツオにはどんな栄養がある?
カツオの旬は春と秋の2回あり、4月〜5月に旬を迎えるカツオを「初カツオ」、9月〜10月に旬を迎えるカツオを「戻りカツオ」と呼びます。
初カツオは戻りカツオに比べてタンパク質が多く、魚類の中でもその量はトップクラス!
身が引き締まりさっぱりした味わいで、淡白ですがしっかりと旨味があります。
一方、戻りカツオは初カツオに比べて10倍以上の脂質が含まれているため、まるでまぐろのような濃厚な味わいです。
そんなカツオは、妊婦さんにとって嬉しい栄養が豊富に含まれている栄養の宝庫なんですよ!
高タンパク低カロリーで、貧血を気にしている場合は特におすすめのカツオの栄養について、詳しくご紹介します!
カツオに含まれる主な栄養素
- 鉄分(ヘム鉄)
- 葉酸
- DHA / EPA
- ビタミンB群
- ビタミンD
- 良質なタンパク質(アミノ酸スコア100)
カツオには主に上記の6つの栄養成分が含まれています。
それぞれの栄養について詳しくご紹介していきます♪
鉄分(ヘム鉄)
鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2つに分類できます。
ヘム鉄は動物性鉄分のことで、植物性鉄分である非ヘム鉄よりも体に吸収されやすい鉄分です。
非ヘム鉄の吸収率は2〜5%であるのに比べて、ヘム鉄の吸収率は15〜20%と吸収率の差は歴然ですよね!
妊婦さんは妊娠していない女性に比べて1日に必要な鉄分の量はとても多くなっています。
妊娠していない女性が必要な1日の鉄分の量は10.5㎎ですが、妊婦さんは妊娠中期以降になると毎日16.0㎎の鉄分が必要になります。
- 非妊娠時 ⇒ 10.5mg/日(月経あり) 6.5mg/日(月経なし)
- 妊娠初期 ⇒ 9mg/日
- 妊娠中期・後期 ⇒ 16.0mg /日
- 授乳期 ⇒ 9mg/日
鉄分は意識してとらないと不足しやすい栄養素なので、通常より多く鉄分をとらないといけない妊婦さんにとって、身体に吸収されやすいヘム鉄を100gあたり1.9mgも含むかつおはおすすめの食材なんですね♪
鉄分はビタミンCと一緒にとると吸収率が良くなるので、ビタミンCを含んだ食べ物と一緒に食べるのがおすすめですよ。
また、タンパク質にも鉄分の吸収率を高める効果があるので、鉄分とタンパク質の両方を含むカツオは効率の良い食材といえますね!
ただ、毎日カツオなどの食べ物から十分な量の鉄分をとるのはとても大変です。
妊娠中に必要な鉄分をカツオからとるには約850gも食べる必要がありますが、現実的な量ではありませんよね。
毎日850gのカツオを食べるなんて無理。
そんなに食べたら太っちゃうし食費も大変。
そんな時は鉄分や葉酸など、妊娠中に必要な栄養素が手軽にとれるサプリメントを活用するのがおすすめですよ。
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それに、妊娠中に必要な栄養素を食べ物からすべて摂ろうとすると、カロリーや食費が大変なことになってしまいますよね…
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葉酸
葉酸は血液を作る働きをしているため「造血のビタミン」とも呼ばれる栄養素です。
妊婦さんだとすでにご存知の方も多いと思いますが、葉酸は妊娠初期に特に重要な栄養素です。
葉酸は赤ちゃんの脳や神経、心臓などを作るときに必要になるので、十分な量の葉酸を摂取することはとても重要なんですね。
葉酸が不足すると赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクが高くなるので、妊娠前から意識的に摂る必要があります。
赤血球を作るためにも葉酸は必要なので、1日あたり240μg摂取するように言われていますが、妊婦さんの葉酸の摂取推奨量は倍の1日480㎍となっています。
ただ、葉酸は熱に弱くて水に溶けやすい上に、身体への吸収率もあまりよくないんだ…。
そのため、吸収率を上げるためにも一緒に摂りたいのがビタミンB12です!
カツオ単体だけでは妊婦さんの1日に必要な葉酸の摂取量を満たすことはできませんが、他の葉酸を多く含む食材と一緒に摂ることで葉酸の吸収率を上げることができます。
妊婦さんにとって葉酸は妊娠前から摂るように言われるほど大切な栄養素の1つです。
厚生労働省も妊娠前から十分な量の葉酸を摂取するように呼びかけを行うほど、妊婦さんとお腹の中の赤ちゃんにとって必要な栄養なんですね。
★厚生労働省:妊娠前からはじめる妊婦のための食生活指針
葉酸も鉄分同様、食事だけでは必要な量をとりきれないことが多く、産婦人科でも葉酸サプリの積極的な摂取をすすめていますよね。
上の子の時も下の子の時も産婦人科で葉酸サプリをとるように言われて、試供品までもらったよ。笑
ノコア 葉酸+DHA/EPAは、体内にしっかり吸収されるモノグルタミン酸型葉酸が480μg配合されているので、妊婦さんが1日に必要な葉酸をしっかりに摂取できます。
ビタミンB12をたっぷり含むカツオを食べてノコア 葉酸+DHA/EPAをとれば、葉酸を余すことなく吸収できちゃうね♪
カツオを食べるときは、摂りきれない分を補うために意識的に葉酸を多く含むものを食べたり、葉酸サプリも上手に利用してみてくださいね!
DHA、EPA
DHAやEPAは魚に多く含まれる、というのはご存知の方も多いのではないでしょうか。
妊婦さん向けのサプリメントにもDHAやEPAがありますよね。
DHAやEPAとはオメガ3脂肪酸のことで、脳や神経組織、視覚機能に重要な必須脂肪酸です。
人の体内で合成することが難しいため、食事から摂る必要があります。
EPAは血液をサラサラにする働きがあり、DHAは免疫力を高めてくれるため、免疫力が低下する妊娠中は多く摂りたい栄養成分です。
さらにDHAはお腹の中にいる赤ちゃんの脳の発達に重要な役割を果たしています。
不足すると赤ちゃんの発育に影響を与える可能性があることから、妊婦さんは食事やサプリメントからしっかり摂取することが大切です。
妊婦さんのDHAを含むオメガ3脂肪酸の摂取の目安量は、1日あたり1.6gとされています。
★厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
★農林水産省:脂質による健康影響
カツオ100gあたりに含まれるDAHの含有量は310mg、EPAの含有量は78mgとなっており、オメガ3脂肪酸は脂肪の多い戻りカツオに1.57g、初カツオには0.17g含まれています。
秋に獲れる脂肪を多く含んだ戻りカツオほどオメガ3脂肪酸が多く含まれており、100g食べれば1日の必要量をほぼまかなうことができますね。
DHAやEPAは出産後も母乳を通して赤ちゃんに運ばれ発育を助けるため、積極的に摂りたい栄養の1つですよ。
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ビタミンB群(B6、B12、ナイアシン)
ビタミンB群は、エネルギー代謝の補酵素の役割をしています。
疲労回復や赤血球を作る働きをするため、貧血予防に必要な栄養素なんですよ。
ビタミンB群は水溶性のビタミンで、食品から摂取しても身体に蓄えられることなく排出されてしまうので、毎日食べ物からとる必要があります。
カツオはビタミンB群が多く、中でもビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシンを豊富に含んでいます。
ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わるビタミンで、アミノ酸の再合成の手助けをする補酵素です。
推奨されるビタミンB6の摂取量は成人女性で1.2mg、妊婦さんでは1.3mgとなっていますが、かつお100gあたりのビタミンB6の含有量は0.85mgと食品の中でも多く含まれています。
ビタミン B12
ビタミンB 12はビタミンB6との働き以外に、正常な赤血球の生成に欠かせない栄養素です。
妊娠することで血液の量は妊娠前の約1.4倍に、赤血球の量は約1.2倍まで増加するため、妊婦さんは妊娠していない女性に比べて貧血になりやすいんですね。
ビタミンB 12と葉酸が不足すると貧血の原因になってしまうので、どちらもバランス良くとる必要があります。
戻りカツオと初カツオでは、特に初カツオの方がビタミンB12と葉酸をバランス良く含んでいるので、貧血が気になる妊婦さんは初カツオを積極的に食べてみましょう♪
ナイアシン
ナイアシンはエネルギー代謝に関わり、数百種類の酵素の働きをサポートする役目があります。
脂質やタンパク質をエネルギーに変えるだけでなく、皮膚や粘膜を健康に保ってくれる働きもあるんですよ。
1日に推奨されるナイアシンの摂取量は11〜12mgであるのに対して、カツオ80gに含まれるナイアシンは15.2mなので必要量が簡単にとれてしまいますね♪
ナイアシンが不足するとイライラしやすくなったり、精神的に不安定になったりします。
お母さんの精神状態が安定している方が、お腹の赤ちゃんにとっても良いですよね。
カツオには鉄分だけでなく、血液の生成に関わるビタミンB群も多く含まれているため妊婦さんにおすすめなんですよ♪
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの利用を高め、骨や歯の形成を助ける働きをします。
妊婦さんに必要なカルシウムですが、カルシウムを多く摂ってもビタミンDが足りないと体内に十分吸収されません。
そのためカルシウムを摂るときは、一緒にビタミンDを摂る必要があります。
ビタミンDの1日あたりの摂取量は8.5μgとなっていますが、カツオ100gあたりに含まれるビタミンDは9.0μgと1食で1日分が摂れてしまうほど含有量が多いです。
そのためビタミンDかつおを食べる際は、カルシウムを多く含む食材も一緒に食べることがおすすめですよ!
良質なタンパク質(アミノ酸スコア100)
カツオには良質なタンパク質が豊富に含まれています。
タンパク質は三大栄養素のひとつで、筋肉、皮膚、臓器、爪、髪の毛、内臓、酵素など人の体を作る上で欠かせない栄養素です。
タンパク質は成人女性の場合、1日あたり50gが推奨される摂取量となっています。
しかし妊婦さんの場合、お腹の赤ちゃんの成長が著しくなる妊娠中期以降では60g 、妊娠後期では75gのタンパク質を摂取する必要があるとされています。
カツオ100gあたりに含まれるタンパク質の量は、初カツオでは25.8g、戻りカツオでは25.0gと魚類の中でも高タンパクなんですよ!
さらにカツオは、人の体内では作り出せない必須アミノ酸9種類が全て含まれているアミノ酸スコア100の食べ物です。
タンパク質はお腹の赤ちゃんの成長にも欠かせない上に、妊婦さんの免疫力を高めてくれるので、高タンパクのカツオは妊婦さんにもお腹の赤ちゃんにも嬉しい魚なんですよ。
カツオの水銀量はどれくらい?
魚の種類によっては水銀を多く含んでおり、妊婦さんは気をつけなければなりません。
水銀を多く含む魚の一例として、ミナミマグロやマカジキ、キダイなどが挙げられます。
妊娠中に水銀を多く含む食材を摂り続けると、お腹の赤ちゃんに影響が出る可能性があるので中止ないといけないんですね。
そこで気になるのが、カツオに含まれる水銀の量ですよね。
厚生労働省はイワシ、サンマ、鮭、鯛、かつおなどは特に注意が必要でない魚としてバランス良く食べることを推奨しています。
★厚生労働省:これからママになるあなたへ
カツオは水銀含有量も少なく、安心して食べることができる魚に指定されています。
妊婦さんはお腹の赤ちゃんのためにも、栄養を豊富に含むカツオを積極的に食べてくださいね♪
\ 水銀の含有量「0」のDHA / EPAが毎日手軽にとれる! /
こちらの記事では妊婦さんが鯖を食べても大丈夫か紹介しているので、あわせて読んでみてくださいね!
⇨ 妊婦は鯖を食べていい?寿司や鯖缶は妊娠中でも大丈夫なのか調査!
妊娠中にカツオのたたきを食べてしまったけど大丈夫?悪影響はある? まとめ
妊婦さんがカツオのたたきを食べてしまったけど大丈夫なのか、悪影響があるのかもご紹介しました。
妊婦さんは食中毒のリスクがあるため、カツオのたたきやお刺身は避けた方がいいですが、カツオ自体は栄養豊富で貧血予防にも役立つため積極的に食べたい魚です。
妊婦さんがカツオを食べる際は、食中毒を防ぐためにも中までしっかり火を通してから食べることがおすすめです。
カツオは妊婦さんにとって必要な栄養が簡単に摂れてしまう栄養の宝庫です。
たたきやお刺身に限らず、竜田揚げや煮物、照り焼き、ソテーにすることでも美味しく食べられますし、カツオを主原料とするツナ缶もあります!
これを機に、カツオでいろいろなアレンジ料理を作ってみてはいかかでしょうか。
お腹の赤ちゃんのためにも、積極的に美味しくカツオを食べてみてくださいね!
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